「昨日の試合当日のミーティングの3原則の記事は読んだけど、具体的に何を話しているの?」
そんな声にお答えして、今回は僕が 試合前ミーティングで実際に話している内容のルーティン をすべて公開します。
試合前のコーチの声かけは、選手の集中力や気持ちに大きな影響を与えます。
でも、試合前は時間が限られ、選手の緊張や気持ちの揺れもあるため、何をどう話すか迷うことが多いものです。
基本スタンスは昨日の記事で書いた3原則と同じです。
- 絞って伝える:テーマは最大3つ
- 視覚情報を使う:作戦ボードやタブレット
- 問いかけを入れる:一方通行にしない
この記事では、ウォーミングアップ前・後に行う2つのMTGを例に、実際のセリフ例や進行のポイントを紹介します。
「この通りにすれば試合前のミーティングで迷わない!」という保存版です。
※学年によって多少変わると思うので、今回は小学生向けを想定して書いていきます
アップ前のミーティング例
1. 挨拶・導入
まずは挨拶と軽い問いかけで場を和ませます。
「おはようございます!」
「昨日は寝れたかな?代表戦見た?」(問いかけ)
「今日は何の大会?相手はどこ?」(問いかけ)
小学生低学年だと、意外と「今日何の試合か」「相手チーム名」を分かっていない子も多いです(笑)。
この問いかけで全員の意識を試合に向けさせます。
続けて、
「そう、相手は〇〇だね!今日も練習でやってきたことを発揮して頑張ろう!」
と短くモチベーションを上げる一言を入れます。
2. キックオフまでの流れの共有(割愛可)
低学年チームや初めての大会では、試合までの流れをシンプルに伝えるのも効果的です。
「このあとアップして、最後にもう一回話して10時にキックオフだよ!」
「ということは試合まであと何分?相手よりいい時間を過ごそうね!」
ただ、すでにルーティンができているチームなら割愛してもOKです。
3. メンバー発表
ここは必ず 作戦ボードを使いながら視覚情報で伝えるのがポイント。
「ではスタメンを発表します!GKは○○、DFは□□…」
小学生は名前が呼ばれると自然と盛り上がるので、
「呼ばれたら拍手!」 というルールを入れると一体感が出ます。
また時間が許すならベンチメンバーの名前も呼んであげましょう!
4. テーマ確認
試合のテーマは 「今週練習したこと」だけを絞って伝えること。
「今週練習してきたこと覚えてる?」(問いかけ)
「そう、(作戦ボードの裏面)今日のテーマは“幅を使ったサイド攻撃”だよね」
(必要であればボードを動かしながら説明)
ここで話がダラダラ長引かないように注意します。
5. アップ開始
最後はシンプルに締めます。
「よし、じゃあ良いアップをしようね!」
アップ後のミーティング例
1. 導入(短く)
アップ後は集中力が試合に向いているため、1分以内に終わらせるイメージで。
「よし、あと15分で試合だね。ここからは短く話すよ。」
2. テーマの復習
「改めてだけどメンバーはこれね。(ボードを見せる)」(視覚情報)
「今日のテーマ、もう一回確認ね!なんだっけ?」(問いかけ)
「そうだね、サイド攻撃だよね(ボードで補足説明)」
これはアップ前に話していることなので「もうわかったよ」と思われないように簡潔に。
3. モチベーションの言葉
テーマの復習ができたら、最後は気持ちの部分を軽く触れます。
「テーマができているかも大事だけど、」
「一番は、、、楽しむこと!/勝ちたい気持ち/チャレンジする姿勢/リスペクトだよ!それは忘れないでね」
「みんなの成長が見れることをコーチは楽しみにしてます!」
4. チームルーティン(円陣など)
最後にチーム全員で円陣や掛け声を行い、試合に送り出します。
「よし、円陣組もう!全員で“勝つぞ!”」
試合前ミーティングのポイント
- 話す時間は 短く!
- 初出し情報はNG、練習でやったことを確認
- 視覚情報(ボード・メモ)で整理
- 問いかけで集中力を引き出す
- 最後は 雰囲気(気持ち)づくり(拍手・円陣・声かけ)
まとめ
試合前のMTGは、選手の集中と気持ちを一つにする大事な時間。
しかし、ダラダラ話すと選手は逆に疲れてしまいます。
今回紹介した流れ(アップ前→アップ後)を参考にするだけで、試合前の空気がぐっと良くなります。
昨日の記事でも紹介した通り、 「絞って」「視覚情報」「問いかけ」 が基本。
前日の準備(試合前日にサッカーノートで書いていること)と合わせて実践すれば、コーチング力が一段とアップするはずです。
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